私は、とある高齢者施設で数年間フルタイムで勤務をして退職をしました。
退職の理由は施設長からのパワハラです。
施設長にはパワハラを認めてもらい、人事担当者に相談して会社都合退職として手続きをしてもらいました。
会社都合退職の場合、雇用保険に加入していた期間によりますが、失業給付金の受給期間が延長されます。
実際に私は、270日間で総額約160万円の失業給付金を受け取ることができました。
今回は、「パワハラが理由で退職をした看護師の体験談」について紹介します。
- 仕事でパワハラがあり悩んでいる
- 看護師を辞めようか迷っている
パワハラの原因は終末期医療
私は、高齢者施設で数年間フルタイムで仕事をしていました。
最初の数年間は職場の人間関係は悪くなかったのですが、徐々にその施設の終末期医療の方針に疑問を持つようになり、施設長や関連病院の医師に不信感を抱くようになりました。
高齢者施設に小規模病院が併設
私が勤務していた高齢者施設には、小規模病院が併設していました。
その高齢者施設と小規模病院は親族経営。
小規模病院は、評判が悪く経営状態もあまりよくなく、高齢者施設に入居している高齢者に不必要な検査を定期的に行うなどして収益を確保することが常態化していました。
全員の入居者に毎月採血を行ったり、全員の入居者にインフルエンザワクチンを2回ずつ接種させたり、100歳の高齢者に特別な理由もなく胃カメラ検査を受けさせたりしていました。
後期高齢者である入居者様が食欲不振になると、まずは胃ろうを造設が第一選択。
胃ろうを拒否されると、CVポートを造設しての高カロリー輸液をしていました。
DNARで看取り希望でも…
その高齢者施設では、本人やご家族が、積極的な治療を希望せずに看取りを希望しても、必ず最後には入院させていました。
病院に併設されている病院に入院すると、DNAR(do not attempt resuscitation)を希望されていて回復の見込みがない末期の状態でも「本人の苦痛を取り除くため」と家族に説明して輸血を行ったり、「呼吸苦を和らげるためにBIPAPが必要」と家族を説得し、BIPAPを装着したりしていました。
私は徐々に、長くお世話をしてきた入居者様がそういった安らかとはいいがたい最期を迎える姿を見ていることが辛くなり、「この方は積極的な治療を望んではいない」ということを、ご本人やご家族を代弁して施設長や病院の主治医に伝えるようになっていきました。
パワハラの始まり
私が治療方針に異議を唱えるようになってくると、徐々に病院の医師や高齢者施設の施設長からパワハラが始まりました。
威圧的な態度をとられたり、会議から外されたり、働きにくくなるようにシフトも操作されるようになりました。。
看取り目的で入居してきた末期がん患者に…
ある時、近隣の病院の緩和ケア病棟から高齢者施設に新しく入居された方がいました。
がんのターミナルの80代の女性。
皮下からモルヒネが持続注入されていて、少しぼんやりしながらも笑顔も見られ、穏やかな様子でした。
食事はほとんど摂れなくなってきていましたが、このまま看取る方針での入居でした。
しかし一転。
隣接する病院の医師が診察をすると、CVポートを造設して高カロリー輸液が開始され、尿道留置カテーテルが挿入されました。モルヒネは管理が大変だとの理由で中止。
がんのターミナルの女性は、全身の痛みで「助けてー助けてー」「お父さーん」と大声を出すようになりました。
身の置き所のない痛みで苦しみ、体動も激しくなったため、身体拘束をされるようになりました。
入居時には必要がなかった喀痰吸引も必要になりました。
苦痛に満ちた表情や姿は、入居時の穏やかな姿とはまるで別人のよう。
そしてやがて熱を出し、診断名は肺炎。
頻回に喀痰吸引をするようになり、苦しそうにしているその方を見ていると、「穏やかに看取る目的」で入居されたのに…と日々心は重くなっていきました。
施設長からの叱責で退職を決意
医師の指示一つ一つに不信感を抱いていたところ、施設長から他の職員が複数いる前で「医師の指示に従ってもらわないと困る」などと叱責されました。
そこで、私の心の糸は切れ、退職を決意。
翌日から出勤しないかもしれないと思い、その日は全ての私物を持ち帰りました。
パワハラで退職代行を検討
家に帰ると「もう出勤したくない」という気持ちが強くなり、退職代行を検討しました。
いくつかの退職代行をネットで調べ、料金などを比較。
いろいろ調べていく中で、自己都合退職と会社都合退職の違いについて知りました。
退職金、有休消化、会社都合退職について退職代行に依頼しようと思ったのですが、幸い職場の人事担当者とはもともと仲が良く、パワハラについても以前から相談に乗ってもらっていたので、きっと理解してもらえると信じて、退職を決心した翌日に自ら高齢者施設の人事に相談にいきました。
施設長は自らのパワハラを認め、会社都合退職とすることに合意。
人事担当者も理解を示し、速やかに手続きを進めてくれました。
自ら交渉をする自信のない方は、退職代行サービスを利用することをおすすめします。
退職代行では、本人に代わって退職の意思を職場に伝えてくれます。
また、退職金が適切に支払われるか、有休休暇を消化してから退職の手続きをしてもらえるかも確認してもらえます。
私のようにパワハラが理由で退職する場合には、会社都合退職にしてもらえるように交渉も可能。
退職について考えているけど「もう職場と関わりたくない」という方には、退職代行サービスは心強いサービスです。
ただ、退職代行サービスに問い合わせをすることに抵抗を感じる方もいるかもしれません。
こちらの会社はLINEでの退職の相談ができるのでとてもおすすめです。
\まずは気軽に無料LINE相談から/
詳しくは公式ホームページにてご確認ください!
パワハラを受けていると感じたら
看護師の仕事は他の職種と比べて、職場でのパワハラが多いと言われています。
人手不足の慢性化や人の命を預かる職場ゆえの忙しさによるコミュニケーション不足などが原因とされています。
パワハラの種類、パワハラを受けた時の対応策などについてはこちらの記事で紹介しています。
心当たりがある方は、ぜひ読んでみて下さい。
パワハラで看護師を辞めたその後
退職を決意したパワハラの出来事の翌日に、私は退職を申し出ました。
その日以降、職場には行っていません。
あれから約1年が経過しました。
今は、在宅フリーランスとして自宅で仕事をしています。
会社都合退職のメリット
退職理由を、会社都合退職としてもらったことで、失業給付金をを120日から270日に延長してもらうことができました。
受け取った失業給付金の総額は約160万円にのぼります。
失業保険の給付金のおかげで、10か月近くの長期休暇をもらえたようなもの。
失業給付金を受給している期間に在宅ワークの勉強をし、現在は在宅フリーランスとして自宅で仕事をすることができています。
子どもとの時間が充実
私には小学生の子どもがいます。
高齢者施設で仕事をしているときには、土日祝日に仕事があったり、残業で帰りが遅くなってしまうこともありました。
現在は時間自由な在宅ワークをしているため、子どもとの時間をたっぷりと取ることができ、家族中心の充実した毎日を送っています。
在宅ワークでの収入
正直なところ、現在の在宅ワークの収入は、高齢者施設で働いていた頃の半分くらいしかありません。
ですが、ストレスフリーで家庭優先で仕事をできる今の環境はプライスレス。
収入面のことだけを考えると「あの職場で後期高齢者への終末期医療に目をつぶり、もう少し上手に立ち振る舞うべきだったかな」とふと頭をよぎることもありますが、今の恵まれた環境を思うとそんな気持ちも吹き飛びます。
在宅ワークのすばらしいところは、これから収入を増やしていくことができることです。
高齢者施設で仕事をしていた頃の収入を超えることを目標に、日々パソコンに向かっています。
パワハラで退職した看護師の体験談
まとめ
私は長い間、看護師として様々な職場で仕事をしてきました。
どの職場でも人間関係に恵まれ、楽しく仕事をしてきたのですが、1年前まで働いていた職場では施設長からのパワハラに合いました。
パワハラで退職する前に、調べたことは退職代行についてと会社都合退職についてです。
退職の理由が明らかなパワハラであれば会社都合退職として手続きを進めてもらうことができます。
会社都合退職のメリットは失業給付金の期間が延長されることです。
私はその期間の間に、在宅フリーランスとしての仕事を確立することができ、働き方を大きく変えることができました。
働いていた会社や病院にパワハラを認めてもらい、会社都合退職としてもらうために自分で交渉をする自信がない方は退職代行がおすすめです。
退職代行には一定の費用がかかりますが、失業給付金の受給期間を延長することができれば大きなプラスになります。
退職について相談してみようかなという方にはLINEで相談できるこちらの窓口がとてもおすすめです。
\まずは気軽に無料LINE相談から/
詳しくは公式ホームページにてご確認ください!